2020年10月13日

ドイツ支部鎌田副支部長様からの便りのご紹介

昨年秋、ライン川サイクリングの途中、ドイツ支部を訪問し役員の皆さんに大変歓迎していただきましたことは支部役員の方へのその都度、また新年会で会員の皆様にご報告いたしましたが、この度ドイツ支部の鎌田副支部長様から欧州の緊迫したコロナ下のビジネスや生活について情報をいただきましたのでご紹介致します。(夏目記)
懇親会時の写真右手前が鎌田副支部長様、島津ハウク様、ご主人、
左夏目、柳田支部長様
2020年10月11日発

ドイツにおけるコロナ禍の事情

鎌田 潔(ドイツ支部S53年法学部卒)
(前略)
ご指摘の通り、欧州全般にコロナの感染拡大が続いており、今日フランスでは1日で27,000名の感染が報告され、欧州の大国の中では相対的に低い感染推移を保っているドイツも4,700名の感染者が出ました。
また東欧は第一波の際は、さほどひどい感染状況を示さなかったのですが、今回は一様に第一波より感染数が上がっています。

ドイツ政府は、世界各地の国、地域で、感染がひどい場所をリスク地域として指定し、そこからの入国者、帰国者にPCR検査を強制していますが、現在私の勤務先は欧州内の9ヵ国に拠点を持っていますが、その中でリスク地域に指定されていないのはポーランドだけとなってしまい、再び出張、旅行が出来なくなってしまいました。
ポーランドも、感染者がドイツを超える状況となっており、時間の問題でリスク地域に指定されるものと思います。
また、ドイツ国内では大都市での感染が拡大しており、ベルリン、フランクフルトに次いで、この週末ケルンがリスク地域に指定されました。幸いデユッセルドルフは まだそこまでの状態にはありませんが、予断は許しません。
州によっては、リスク地域からの旅行者のホテルでの宿泊を、48時間以内に実施されたPCR検査で陰性の判定を示さないと禁止しているところもあり、国内での移動の自由も危うくなりつつあります。

以上のような状態ですので、同窓会ドイツ支部の催しは完全停止状態です。

ご承知の通り、中国は経済面でも完全に回復し、一人勝ちの状態で、コロナは中国の陰謀か?とも思いたくなる状態な一方、欧州経済は落ち込みが激しく、今のような感染状況が継続すれば、回復が更に遅れそうで、頭が痛い状況です。

私は幸い夏休みは南フランス(と言っても皆さんが想像されるニースやカンヌではなく、もっとスペイン寄りの地域ですが)を訪問することが出来ましたが、今やそれらの地域も危険地域となり、ベルギーやオランダでさえ、訪問出来ず、これからは国内の移動でさえ、どうなるか分からない閉塞的な状態で、来年日本へ本帰国する予定の人間としては悲しいです。

今後は寒さが厳しくなり、家の中で過ごす機会が増えますが、体と精神の健康を何とか保ってゆきたいと思います。

10月12日発
たった1日の間に、シュトゥットガルト、マインツ、エッセンの3都市が追加でリスク地域に認定されてしまいました。
ドイツに住んでいると医療面での安心感はありますが、どこにも行けない閉塞感はやはり否定出来ません。
隣国にも旅行出来なくなったので、ドイツ国内、特にしばらく行っていないベルリンへでも行こうかと思っていたのですが、ベルリンがリスク地域に指定されてしまい無理となりました。

第一波の時は、病院での院内感染、老人ホーム、食肉処理工場の作業員の感染等が話題となりましたが、今回はプライベートのパーティー、会食等での感染者拡大が問題となっています。ドイツの場合、家族や友人が催すパーティーでの感染が問題となっていますが、どうやらモスレム(トルコなどから移住してきたイスラム教徒たち。注・夏目)の人たちの結婚パーティーが結構、感染源のひとつになっているという話を聞きました。
公言すると人種差別と糾弾されることからマスコミでも直接的な表現は使用されていませんが、モスレムの人たちは家族と名誉を殊の外大切にするので、結婚式の招待者も多く、体の接触も多いことから感染が広がるという話です。勿論、これだけが原因ではないでしょうが頷ける話です。

本当は、年末年始は大阪で過ごしたいのですが、日本の現在のルールは、空港到着時のPCR検査が陰性でも2週間の自主隔離というもので、今後緩和の方向とは言われていますが、感染が拡大している欧州からの帰国者に規制を緩和するとは思えず、このままでは帰国は難しいと感じています。

あまり明るい話がない状態のまま冬に突入しそうですが、ソーシャルディスタンスは取りながら、出来るだけ気分転換に外出したいと思っています。
鎌田  潔

※追記 ドイツ支部と直接連絡されたい方は夏目までご連絡ください、メールアドレス等ご紹介します。

 
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