第3回地域貢献/公開セミナー
「心理相談で会う子どもたち」
平成19年6月9日(土) 

第3回地域貢献・公開セミナー  たかつき京都ホテルにて

地域コミュニティーの活性化と人生の豊かさを求めて」をテーマにはじめた総会併設となる地域貢献/公開セミナー」も今回で3回目を向かえることが出来た。
小学校・幼稚園・保育園のPTAなどを中心に子育て現役世代への参加を呼びかけ、昨年を上回る約90名の参加があった。

演    題: 「心理相談で会う子供たち」  〜現代の子供・若者の問題〜
講    師: 米山直樹氏  関西学院大学文学部 助教授
              専門:臨床心理学、行動療法、学校心理学
講演内容: 現代の子供・若者のかかえる問題を
他者からの評価を過度に気にするあまり、完璧を求めよい子であることに疲弊した子ども」と「過度に自己愛的であるゆえに、他者軽視で自己中心的・自己保身的な子ども」の二極分化して理解を深めていく。
対極的にみえる両者の共通点は「自分自身に対して絶対的な自信を持つことは困難である」を言う点であり、ともに大きな問題苦悩を抱えている。
過度に成果重視の養育態度は子どもを完璧を求め自己否定的に導く可能性を高め、過度に溺愛的な養育態度は仮想的有能感を抱かせ自己中心的な子どもに導く可能性を高めるものである。
子どもを育てていく上で、適当な評価・躾が重要である。
周りの人は「してあげる」ことだけを考えずに子どもから「してもらう」ことを考え、モノではなく感情の経験(達成感や充足感の体感)をさせることが大切である。

最近の青少年問題や犯罪を思い浮かべたり自分自身や身近な人のことを考えながら、思わず「なるほど、なるほど」頷ける内容の講演であった。子育て中の親にとっては子どもと向き合う心のあり方を示され、子育ては無縁の者にとっても自らを省みると同時に今後の周りの人間関係を考える上で大いに示唆に富むものであった。

米山直樹 先生

満員の会場

熱心に聞き入る受講者

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